ハイ・コンセプトへの道
■はじめに
ハイ・コンセプトという言葉は、大前研一氏が著書ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代 に記載されていた言葉である。
本書は、21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思ったときに何が必要で何をしなければならないか?の答えが示されている。
本書の先頭で、同氏は我々は『第4の波』に呑み込まれようとしていると述べている。
第4の波という言葉は、アルビン・トフラー著の『第3の波 』で述べられた第3の波が終わり、次の波が来ることを示している。
『第3の波 』では波を以下のように表現している。
- 第1の波:農耕社会
- 第2の波:産業社会
- 第3の波:情報化社会
そして第4の波とは、以下のように定義している。
既成概念にとらわれずに新しい視点で物事をとらえ、新しいものを生み出す「コンセプチュアル社会」
そして新しい視点で物事を見るために、右脳が重要な役目を果たすと述べている。
右脳を活用できれば、反復性のない発想ができる。
これは『成功ルールが変わる!―「カラオケ資本主義」を越えて 』で詳しく述べられているのでそちらを参考にしていただきたい。
左脳と右脳という言葉はよく耳にする。
近年、モーツァルトが改めて評価されている。
これは、モーツァルトの音楽が右脳型であるからだという。
逆に、ベートーヴェンは左脳型で非常に理屈っぽい曲だという。
モーツァルトの曲が右脳型であることに関しては、『右脳革命―創造力活性化の決め手 』と『あなたの右脳が全開する!―左右「二つの脳」を最高度に発揮する画期的ノウハウ 』を参考にしていただきたい。
また、モーツァルトの曲はこちら を参考にしていただきたい。
■六つのセンス
本書で重要な資質として述べられているもので、下記に示す。
本文中では筆者は、
・これらのことが仕事上の成功を収められるか
・生活に満足を得られるか
に左右すると述べている。
■ハイ・コンセプト
ハイ・コンセプトという言葉に関して、以下のように定義している。
◆ パターンやチャンスを見出す能力
◆ 芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力
◆ 人を納得させる話のできる能力
などである。
■ハイ・タッチ
ハイ・タッチという言葉に関して、以下のように定義している。
◆ 他人と共感する能力
◆ 人間関係の機微を感じる能力
◆ 自らに喜びを見出し、他の人々が喜びを見つける手助けをする能力
◆ ごく日常的な出来事についてもその目的や意義を追求する能力
などである。
■参考図書・サイト
本書において大前氏は多くの書籍を参考にし、推薦しておられる。
その一部を以下に掲載するので参考にしていただきたい。
- 訳者解説
- 第1部 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)」の時代
- 第2部 この「六つの感性」があなたの道をひらく
- 1 「機能」だけでなく「デザイン」
- 2 「議論」よりは「物語」
- 3 「個別」より「全体の調和」
- 4 「論理」ではなく「共感」
- 5 「まじめ」だけでなく「遊び心」
- 6 「モノ」より「生きがい」
- あとがき これからの成功者と脱落者を分ける3つの「自問」
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